2024年のアルコール飲料世界市場は2,530億リットルに達したものの、前年比成長率（数量ベース）は0.6％に留まり、成長の停滞が続いています。こうした状況の中、消費者の間ではアルコール摂取を抑えるための「ゼブラ・ストライピング」が広がっています。  

低成長が続いていたアジアの菓子類市場は、2025年には、前年比成長率が2021年以降最も高い4.2％となり、市場規模も1億6600万米ドルに達し、過去最高水準を記録する見通しです。

 ユーロモニターが発表したレポート『中国ブランドが塗り替える東南アジアの勢力図』では、西側諸国、特に予測が難しい米国の貿易政策によって市場への参入障壁が高まる中、米国依存のリスクを軽減する動きを強めたい中国が、重要な輸出先である東南アジアにおいて、どのように攻勢を強めているかについて、家電、美容・パーソナルケア、ペットケア、加工商品、外食フードサービス、デジタルウォレット決済の分野に焦点を当てて分析しています。  

2019年から2024年にかけて、美容・パーソナルケア世界小売市場全体は年平均成長率1.0％で推移する中、ダーマコスメ市場は、年平均成長率7.7%の力強い成長を記録しました。また、 当社の世界消費者調査では、ダーマコスメを使用したことがないと回答したZ世代およびミレニアル世代の割合は、2019年から2024年にかけて、世界全体で52%から33%へと減少しました。  

ユーロモニターの最新レポートによると、世界の外食市場でデリバリーの存在感が急拡大し、2024年には全体の21.3％を占めるまでに成長しました。アジアでも同様の傾向が見られます。外食国内市場は人口減少などの影響で成長が鈍化し、今後は、インドやフィリピンといった東南アジア市場への進出が鍵となります。また、アジアではコーヒー・紅茶専門店が“日常のぜいたく”として人気を集め、年10％超の成長を続けています。

最新レポート「デジタル革命：世界に広がるソーシャルメディアの現状」によると、ベビーブーム世代のソーシャルコマース利用が過去4年間で3ポイント増加し、ミレニアル世代を上回る成長率を示しています。2024年、世界では4人に1人がSNSを通じて買い物をしており、日本でも利用率が徐々に上昇しています。ソーシャルコマースの売上は、2024年時点でEコマース全体の3％を占めており、2029年には5％を超える見込みです。一方で、インフルエンサーへの信頼度は低下傾向にあり、特にInstagramでは商業色の強い投稿への懐疑的な見方が広がっています。